ジョルジュ・ネラン神父の非公式サイト

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真生シリーズ発刊の言葉

キリスト教とは何かを知りたがっている人は多い。そのためには、少々むずかしくても信頼に足る本ならぜひ読破しようと考えている人もまた多い。そこで、このたび真生会館は新教出版社の協力を得て、そういった本の出版を「真生シリーズ」として企画したわけである。
真生会館は、キリスト教界のインテリのセンターであって、大学生およびその卒業生に、キリスト教とは何かを説く使命を帯びている。
真生シリーズは、固定した細かいプランにのっとって刊行するつもりはない。あらかじめキリスト教の体系の青写真を用意しておくことは、結果として、時に穴埋め出版にもなりかねないからである。キリスト教の重要な点、また、そのとおりにクローズ・アップされた点に関して、年に二、三冊の割合で刊行する予定である。
真生シリーズは、学問のレベルをくずさないつもりである。それは、読者の知的な要求を重んじるからである。ここで学問のレベルというのは、国際的なレベルの学問を参照するという意味である。したがって、真生シリーズには翻訳(逐語訳よりも意訳を中心として)を豊富に盛りこむ予定である。真生シリーズは、神学叢書とも言えるが、専門家用の論文集ではなく、社会人の問題に応える真摯な研究、換言すれば、現代人一般のための神学書なのである。

一九七二年六月 真生会館理事長 G・ネラン

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